骨盤のずれによる腰痛、首の痛みを感じています。

36歳男性　自営業
【質問】
在宅ワークを日頃しているために、椅子に長時間座ることが多く、骨盤のずれによる腰痛、首の痛みを感じています。
そこで、そのような体の不調を治療を受けることで改善することが可能なのかをお聞きしたいです。
慢性的な体の不調を治せるでしょうか？

【回答】
在宅ワークをするようになって急に腰や首の不調を訴えて来院される方が増えています。

詳しくお尋ねすると、机や椅子の高さ、モニターやキーボードの位置が会社の時と微妙に違っていて、やや窮屈な姿勢になっているとおっしゃる方が多いのが気になります。
無理な姿勢で毎日長時間仕事をすれば、腰や首にかなりの負担が掛かってしまいます。
一番多いパターンは、パソコンのモニターを覗き込み頭の位置が重心線の数センチ前になる姿勢です。

頭の重さは標準的に4.5キロとすると、5センチ前にあるだけで約3倍（13.5キロ）、7.5センチ前になると約4倍（16キロ=6歳児の体重に匹敵する）の負荷が首や背中にかかります。

このように頭の重さによって強く背中が引っ張られると、 頭の位置を重心の真ん中に戻したくなるため、つい背もたれにもたれた姿勢で仕事を続けている人を良く見かけます。
しかし、 長時間背もたれに持たれている姿勢は骨盤を後ろに傾ける事になるため、腰椎の自然な前彎が減少し、骨盤の関節（仙腸関節）に負荷が掛かり、フィクセーション（固着化）がおこります。

これが、腰や首の慢性痛の原因の中ではかなり多い原因と思われます。

フィクセーションを起こした関節の歪みは、筋肉をストレッチするだけでは取れません。
しかし、正しく検査して歪んだ方向を見極めて施術すればその多くは解決することが多いのです。
しかし、施術で痛みが無くなったとしても、また同じ姿勢で長時間お仕事をすることになれば、次第に同じような症状が出てくることが予想されるので、先ずは正しい姿勢をつくる事が必要です。

また、弱った筋肉がある場合は、筋肉の機能低下に対する施術（促通）の後、トレーニングする必要があります。

慢性痛等の身体の不調を完全に改善させるには、先ず正しい検査と施術を行い、次に姿勢改善、更に運動トレーニングが重要と考えています。